top of page
ARTICLES

記事

日々の哲学-感情と上手につきあう

佐藤千洋

違いを認め.jpg

私たちが持つ感情には、さまざまなものがあります。好き嫌い、愛情、嫉妬、怒り、憎しみ、さびしさ、悲しさ。感情の色どりは多彩で、一日の中でもいろいろな感情が寄せては返してゆきます。日々の忙しい生活の中で、私たちの内から湧いて来るこれらの感情に気づかないまま過ごす、あるいは無視したり、抑え込む場合もあるでしょう。

特に、怒り、嫉妬、憎しみ、寂しさ、悲しさ等、ネガティブと言われる感情を表に出してはいけないと、その感情が湧き上がると表面では何事もなかったかのように振る舞いますが、一度湧き上がった感情は、燠(おき)のようにフツフツと心の奥底で温度を保ったままでいます。むしろ、出してはいけないと抑え込まれると、その感情がより強くなることもあります。抑え込まれた感情がたまり続けると、うつ病等の精神疾患、あるいは原因不明と診断されるような他の病気の要因となる可能性もあります。

もし、自分が何かモヤモヤしたものを感じているなら、その感情をただ見つめてみましょう。感情は何を言っていますか?怒っていますか?悲しんでいますか? 大切なのは、あなたを怒らせた誰か、悲しませた何かに感情をぶつけることではありません。あなたの中で生まれた感情をただ見つめ、一度寄り添ってあげることなのです。すると、その感情はあなたに存在を認められたことで、時間とともにすーっと消えてゆきます。

はじめは、感情に向き合うことをこわく感じるかもしれません。でもどんな感情を感じても大丈夫。あなたから生まれた感情です。一人で部屋にいる時、試してみてください。

生きるための哲学.png
哲学カフェ.png
event calendar.png
bottom of page