講座「インド哲学を学ぶ」に参加してくださったみなさま、どうもありがとうございました。ヒンドゥー教の聖典である「バガヴァッド・ギーター」の内容を中心に、インド諸宗教の哲学の領域についてお話ししました。
いかがでしたでしょうか。少しでも理解が得られ、またあらたな興味のきっかけとなれば、幸いです。
始原ブラフマンより宇宙と人間が創造される。そのプロセスでトリグナ(純質、激質、減質)の影響が大きく、人はその性質を引き継ぐ、とお話ししました。そして、アリストテレスの倫理学を用いて補足をしました。「中庸(凡庸ではない)、超過、不足」が、トリグナに相当します。そして中庸=美徳で、背後に神性、見えない力のようなものが働く、ということがポイントでした。
例として、勇気、節制、真実、寛厚を挙げました。これらの徳の名を聞くとインドの哲学が身近に思えたかもしれません。
アリストテレスの私たちの倫理生活のためのアドバイスを記しておきます。
まず行うべきことは、自身の超過または、不足の性質(無謀・放埓・放漫・虚飾、臆病・無感覚・ケチ・卑下など)を認めたら注意を払い、改善するべきである。といっています。
さて、当日インド哲学思想史の年表をお配りしましたが、仏教とジャイナ教の部分にブランクが目立ちます。実際はもっと多くの宗派が存在します。記載できなかったことは、担当者の気力の問題で、歴史修正主義的意図はありません。再び用いる際はアップデートをする予定です。
インド哲学の基本的な参考書類について質問をいただきました。手塚治虫「ブッダ」と「バガヴァッド・ギーター」(懇切丁寧な解説が付属しています。少しづつ読むことをお勧めします)をお勧めしましたが、ブッダ及び仏教では、「ダンマパダ」や「般若心経」でしょうか。また気づきましたら情報を共有する予定です。
今後もよいイベントを実施できるようにスタッフ一同努力をしてまいります。
よろしければ、ご参加ください!

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