肌寒い小雨そぼ降る中、多くの方に参加いただき、三浦半島南端にある小網代の森を歩く哲学ウォークを開催しました。
雨が上がるまでは小鳥たちも木かげに雨宿りして、ひっそりとした森でしたが、かえって冬の木々たちの息づかいを身近に感じることができたような気がします。
小網代湾に面した森は、森林から湿地、干潟そして海への自然のなだらかな勾配が残される、関東地方で唯一の自然環境と言われています。
樹齢の長い大きな樹々に始まり、少しずつ水を好む木へと植生が変わり、多様な生命を育む湿原へと続く散策路は、小雨の中であっても私たちを魅了するのに充分すぎるものでした。
まだ枯れ木のように見える樹木の枝先にふくらむ若草色の若芽をみんなで観察して、近づく春の訪れを共有するひとときもありました。
湿原にすっくと立つエノキのそばで、選んだ名言と今日の感想を述べ合いました。
セネカの「真の幸福は現在を楽しむことだ。」を今日の散策の友として選んだ方が多いのが印象的でした。私たちは過去の出来事にとらわれ、また未来に不安を抱えて、目の前の今を生きることをなおざりにしがちです。
しかし、ここにいて、この自然、そしてこの自然を楽しむ仲間たちとの対話を十分に味わうことが幸せなのではないか、そして日常歩いている街中とこの自然の中での散策における、私たちが受け取る豊かさの違いを教えてくれた参加者もいらっしゃいました。
今日皆さんにお配りした名言集を最後に掲載します。ご覧になる皆さんにこれらの言葉が届きますように。
・われわれを助けてくれるものは、友人の援助そのものというよりは、友人の援助があるという確信である。(エピクロス)
・よりよく生きる道を探し続けることが、最高の人生を生きることだ。(ソクラテス)
・真の幸福は現在を楽しむことだ。(セネカ)
・幸福はどこにあるのか?名誉を愛する人は他人の行為の中にあると考える。快楽を愛する人は自分の感情の中にあると考える。悟った人は自分の行動の中にあると考える。(マルクス・アウレリウス・アントニヌス)
・人の本性はみなほとんど同じである。違いが生じるのはそれぞれの習慣によってである。(孔子)
・大空に東も西もないように、あなたの心も内側と外側で境界を設けてはいけません。(ブッダ)
・最も後悔されること。それは自分に対する敬意の欠如。(ニーチェ)
・親切にしなさい。あなたが会う人はみんな、厳しい闘いをしているのだから。(プラトン)
・何人にも恩恵を施す者は、他人より愛されるよりも多く己を愛す。(アリストテレス)
・幸福への道はただ一つしかない。意思の力でどうにもならない物事は悩まないことである。(エピクテトス)
次回は、アースデイにちなんで、4/21(日)に地球に愛を還すイベントを実施予定です。お楽しみに!
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